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muji . 2000.08.17 .
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UWAVAMU2000後直撃インタビュー

20008月17日、山下洋輔のピアノ、大倉正之助の鼓、中村達也のドラム、
西村記人のライブペイント、内海イズルのDJ。

ぶつかり、はじかれ、壊れ、生まれ、一つとなる瞬間、
くりかえす・・・トランジション。

ジョンコルトレーンに捧ぐ48.3minutes。
UWAVAMUを体感してもらいたい。


以下は、8月17日に渋谷のクラブで行われたイベント、「UWAVAMU2000」のプレイ後のインタビューです。


[インタビュアー]──普段のジャズの演奏やクラシックとの共演しか知らない人は、こんなクラブイベントでのプレイもするのかというふうにびっくりする方もいますよね。しかも、今日の会場はホテル街の真ん中といういかがわしい場所だし。

 そうそう。すごいね!いやあびっくりした、何百軒あるんだろうね、これ。噂は知っていたけど、これほどとは思わなかった(笑)。
 クラブという所には自分から遊びに行くっていうことはないけど、演奏するのは今日が2回目かな。


──去年9月にも、DJとペインターの方との異種格闘技セッションやられたんですよね。

 ええ、このシリーズは、代官山の「三宿食堂」のシューさんという名物シェフが主催してくれているんですよ。
 ペインターの西村記人さんは、実は、古い友人で、四国に僕たちを呼んだ主催者だったんだけど、その時から、フリージャズのピアノ弾いたりする変な人で、その一派っていうのも皆面白好きだった。いつのまにか西村さんがこういう人になって、逆にこっちにお声がかかったっていうわけね。

 それでやってみたら、後味が非常に良かった。
 面白かったんですね。
 今どきはこういう変な場所があって、色々変なことが起きているんだなって知ったわけで、新鮮な体験だったので、方々で喋りまくったのよ。クラブで俺はやったぞ、あれは面白いぞなんて。

 それは、こういうセッションが基本的に即興だっていうことね。何の打ち合わせもなしに一発勝負でやってる。
 何が起きるかわからないっていう、ジャズの原点みたいな とこがあったわけだよね。
 そこへ今年またって言われたので、よろこんで、来たんだけど、今年はさらにグレードアップしていて、鼓の大倉正之助さんはいるし、ドラムの、中村達也さんはいるしっていうんで、それで、全員でコレクティブ・インプロビゼーションに突入したわけね。


──今、およそ1時間、ほとんどフリーフォーム。これって最近では珍しいですよね。いかがでしたか。

 20年ぶりかな(笑)。もっとかもしれない。自分をもう掘り尽くして、その後でまだ中から何が出てくるかっていうのを久しぶりで味わったな。真剣勝負っていうやつね。


──20年ぶり?もっとじゃないですか。トリオ結成が69年、坂田明さん、森山威男さんとのトリオが75年までだから。でもあの頃でもテーマは一応あって終わりもあって・・・今日の演奏はそれよりもフリーフォームですよね。

 あ、詳しい(笑)。あの頃のは、頭と終わりにテーマがあって中はどうでもいいっていうやり方だけど、形式的には整っているよね。
 音楽的なことにも一応配慮するから、山あり谷あり、それぞれがソロになったりもするけど、今日は、あのドラムの若者なんか、もう一切休まないで叩きまくるから、全部つきあっちゃった。
 ま、時々は、弾かないでやり過ごすっていうこともしたけど(笑)。


──DJのプレイも、やはり楽器の共演と同じように聴いて、演奏されるんですか。

 そう、そのDJのプレイも楽器と同じだと受け止めるわけね。誰かがそこにいて、今ここだけで湧き上がるプレイをしていると思ってそれに反応するのね。


──お客さんに対してはどうですか?つまり、普段のジャズ・コンサートを聴きに来るお客さんとは客層がちがいますよね。

 あいつがこんなところで何やるんだって追っかけた人もいるかもしれないけど、やはり僕のピアノを初めて聴く人、つまりクラブイベントだから集まったっていう人がほとんどだよね。ほとんどの人が初めて聴くんだろうなっていう覚悟はしていた。

 皆、立ったまんまで、ピアノのすぐそばにきて覗き込んでるわけだよね。この状況っていうのは非常にスリリングで面白い。


──終わった後お客さんからすごい、「すごい!」とか「最高!」とか、みんな言ってましたけど。

 あ、それは嬉しい。ぜひ書き忘れないようにね(笑)。


──どうですか、今後もこういう、「異種格闘」クラブものがあればまた。

 やるでしょうねえ。もういいやっていう気持ちにはならないんですよ。

 その場かぎりの「エイヤーッ」って一本勝負は、昔、60年代によくやった絵描きや役者や詩人たちとのやりあいを思い出すんですよ。あの頃の「原点」を思いだすんですね。

 今日みたいなことをやると、自分のジャズの始まりもこういうことではなかったのかな、と再確認するよね。


──じゃあ、山下さんにとっては30年前の原点とか、あるいはジャズという音楽の原点みたいなのが、むしろ聴ける場ということでしょうか。

 それは、たしかにあると思うな。

2000年8月17日


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